「100点取るなんて偉いね」
「大丈夫! あなたならできる」
「ちゃんと片づけなさい」
「遊んでないで早く宿題しなさい!」
この中で、子どもの脳をダメにする親からの言葉がけはどれでしょう?
これは『その「一言」が子どもの脳をダメにする』の冒頭にあった言葉がけです。
この4つの言葉がけは、どれもダメです。
後の方の2つはともかく、最初の2つもダメなの?
「100点取るなんて偉いね」や「大丈夫! あなたならできる」のように、
「一見ポジティブで、子どものためになりそうな言葉も、伝え方次第では、脳にとってネガティブな刺激になってしまいます。」なのだそうです。
この本は「子育て科学アクシス」という親の子育て支援組織を運営する専門家である、
成田奈緒子さんと上岡勇二さんによる共著です。
子どもの脳をダメにする言葉がけが具体的に書いてあるのでわかりやすく、
しかも、それがなぜNGなのかわかりやすく説明されているのがいいですね。
また、脳には発達の3ステップがあって、
この順番は守られなくてはならないそうです。
それが、からだの脳、おりこうさんの脳、こころの脳の3つです。
早期教育などが巷間、流行っていますが、これは大事ですね。
知っていないと、たいへんなことになってしまいます。
5歳くらいまでは「からだの脳」の発達時期です。
「毎日規則正しく生活して、十分に睡眠をとることが最も重要」
そのうえでの「おりこうさんの脳」、「こころの脳」の発達なのだそうです。
そして、そのときどきの言葉がけがとっても大事になってくるわけですね。
具体的に書かれているので、とってもわかりやすいです。
どうしてダメなのかも説明十分で納得です。
そして、ワタシが特に印象深かったのは
家庭に「学校や塾での成績を測るモノサシを持ち込むな」というもの。
親は、「家庭生活で必要な「軸」のみを持って子育てしていく」
その軸とは、極論すれば「死なない、死なせない」です。
「家庭の中で子どもがどのように生活しているか」
親が問題にすべきは、これだけでいいそうです。
「認めてさえいれば、自分で必要性を判断して、自主的に勉強するようになっていく」
なるほど。問題は、
親が本気でそう思えるかどうかですね。
親が試されているのかも。
怖ろしいけど、こういうサポートがあるとちょっと助かる。