こんなふうに「考える」ことを若者に勧めるのは出口治明さんです。
出口さんは立命館アジア太平洋大学の学長さんです。
立命館アジア太平洋大学は、学生の半数が海外から学びにきた学生、
教員の半数も海外から来ているという環境です。
多様な世界に身を置くから、尚更「考える」ことが大事だと思うようです。
その出口学長が著したのが、『働く君に伝えたい「考える」の始め方』という本です。
言いたいことは「自分の頭で考えて、楽観的に生きていきましょう」ということ。
すごく共感できます。
ただね、このメッセージって若者に伝わりにくいんですよね。
今の若者って、「勉強しなさい」って幼い頃から言われ過ぎて
この手のメッセージは耳にタコみたいなんです。
とても残念な状況だと思います。
これで損をするのは間違いなく、勉強しない当の若者自身なんです。
じゃぁ得をするのは誰かって言うと、政治家なんですよね。
出口さんも著書の中でジョージ・オーウェルの小説『1984』を引用して、
「政治家にとって都合のいい市民を育てようと思ったら、『勉強させないこと』がいちばん効果的なのです。」と語っています。
勉強嫌いな若者がいっぱいいるというのがこの国の悲劇じゃないか?
よってたかって大人が子どもを勉強嫌いにしている状況。
この本は、どうすれば考える力をつけることができるのか、
わかりやすく書かれています。
出口さんは、「勉強こそが、人を自由にする」と語ります。
出口さんの言う勉強は机上の勉強とは違います。
「人・本・旅」の3点セットなのです。
「人間は『人・本・旅』を通してしか学べない」と。
そして、この勉強を経て考える力をつけると、
「シンプルに、気楽に、楽しく生きられるようになります」と。
そうなんですよね。
勉強するって、義務でもなんでもなくって、
楽しくて、面白くって、ハマったらやめられないものなんですよね。
このメッセージが若者に伝わりますよーに。