子育て中の親御さんにはちょっときつい言い方かもしれませんが、
あながちハズレではないのかとも思います。
非行は言わずもがな、不登校、ひきこもり、受験競争、無気力などなど昨今の子どもたちをめぐる状況は深刻です。
子育て中の親御さんだったら、無関心ではいられません。
あれこれ先回りして、いろんな手立てを打ちたくなります。
それこそが愛情であり、親の務めと考えている向きもあるかもしれません。
でもね、その「愛情」が子どもを追い込んでしまうってことがあるかもしれない。
このことをちょっと考えてみるのも大事だと思います。
そもそも、子育ての失敗なんて他の動物にはないでしょう。
私たち人間が生きていく社会が複雑だから、教育が必要になります。
ここに子どもをダメにする危険性が潜んでいることを自覚した方がいいかも。
心していないと、子どもをいじくりまわしてダメにしてしまう危険があるかもしれないってことです。
岸見一郎さんの『絶望から希望へ~悩める若者と哲学者の“幸福”をめぐる対話』という本を読みました。
哲学ゼミの形をとった、講師の岸見さんと若者との対話の本です。
ワタシは子育ての本としても親御さんたちには有益なんじゃないかと感じました。
本のあとがきにありました。
「『私の人生だから、自分で決める』といわなければなりません。」
「親が間違ったことをいったら、これを指摘できなければなりません。」
「親だけではありません。世間の常識も教師や職場の上司にも、無批判に従うのではなく、疑わなければなりません。」
目の前の子どもをこういう人間になるように育てなければならないのだと思います。
そうでないと、子どもが幸せになれないからです。
この本は、子育て中の親御さんにも、悩んでいる若者にも役に立つと思いました。
岸見さん自身が「私自身が若かったときに聞いてみたかった話をしました。」と書いています。
読むと楽になります。
でも、実践は難しいかも。
でもでも、もう後戻りはできないですね。
ワタシもこれで行こうと思いました。