「つい怒ってしまう」のはどうしてか?
子育てしていると「つい怒ってしまう」というのはよくあることです。
「ダメ!」
「うるさいなぁ!」
「いいから、早くして!」
こんなこと、しょっちゅうです。
でもね、怒っても子育てはうまくいかないんですよね。
そして、親自身が自己嫌悪に陥ったり。
そんな悪循環から抜け出すためのヒントをくれるのが本書です。
著者は精神科医の水島広子さん――対人関係療法の第一人者と言われる人です。
本書は2012年に刊行された著書のリメイク版です。
写真も取り入れられていて、雑誌みたいでとても読みやすくなっています。
さすが精神科医ってところなんですが、
怒りのメカニズムから対処方法まで実に論理的で実践例が豊富です。
「つい怒ってしまう」のはどうしてか?―から始まって、
じゃあ、どうすればいいのか?―などなど、「そうなのか〜」の連続です。
印象的なのは、子どもをもつということの意味です。
それは、「自分を無条件に愛してくれる人をもつこと」だそうです。
親が子どもを愛するのじゃなくて、子どもが無条件に親を愛するのが先です。
親にとって、「子どもとの関わりは、無条件の愛情を与えてもらう、人生で初めての機会」なんだそうです。
そして、そんな愛情を感じながらのびのびと子育てができれば
「それが、子どもを無条件に愛することにつながる」と。
子育て真っ最中に読みたかった本です。
いまがそのときのパパ・ママにはぜひ手にとってもらいたい一冊です。