親「まだ飲んじゃだめ」「何て言うの?」「ほら、ありがとうでしょ?」
子「あり・・・・・・」
親「ありじゃないでしょう!」「ありがとうって言いなさい、はい、あ・り・が・と・う」
いかがですか? こんな光景をどっかで見かけたことありませんか?
成田奈緒子さんの本をたてつづけに読みました。
冒頭のエピソードは、著書『誤解だらけの子育て 』の「はじめに」に書いてあったものです。
「4歳の子どもが誰かからジュースをもらって、無言で受け取って飲み始めようとしたときのこと。」とあります。
ワタシ自身も、こんな場面に何回も出くわしています。
「子どもにしてみれば、『ジュース、はよ飲みたいねん!』です(笑)。」
その通りです。「コントか?」って突っ込みたくなります。
しかし、これが笑っていられない。
こんなふうに言われ続けた子どもが、萎縮して親の顔色をうかがうようになってしまうかも。
その結果、幼稚園に行かないとか、行けないといったことになりかねないそうです。
じゃ、この場合、親はどう対応すれば良かったのか。
成田さんの答えは明快です。
「そんなときは、親が代わりに『ありがとう』『ごめんなさい』を社会に対して言い続ける姿を子どもに見せましょう。」
「親がとびきりの笑顔で、『すみません!この子、おいしいジュースに目がないんで、飛びついてしまってお礼も言えなくて。本当にありがとうございます!』といただいた方に言えたとしたら?」
いかがですか? これで、こちらの気持ちは相手にじゅうぶん伝わりますよね。
子どもに「ありがとうは?」なんて、無理強いしているのを見るよりよっぽど気持ちいい。
この本には、こんなエピソードがたくさん書かれています。
子育ての誤解と、その対処法が具体的に書かれています。
18歳くらいまでを見越した、子育ての教科書として必須だと思います。
思えば、親になるための教育って受けたことがないですからね。
ほとんどの親は無免許運転状態です。
著者は「子育て科学アクシス」という、「医療・心理・福祉・教育の枠を超えた専門家と家族の交流の場」の代表です。
こういう場って、必要だと思います。
今、子育て真っ最中!という方には、助けになると思います。