『アンネの日記』はご存知でしょうか。
知っているけど、読んだことがあるか?と訊かれると・・・
ワタシ自身、覚えていません。
たぶん、一部分は読んだかもしれないけど、
最後まで全部読んだかどうかは、確かな記憶がありません。
『[グラフィック版]アンネの日記』を読みました。
もともと500ページ近い大著をアンネ・フランク財団監修のもと、
150ページのグラフィック版にまとめたものです。
オリジナルの日記のわずか5パーセントしか取り入れていないということですが、
翻案者であるアリ・フォルマンの編集が見事で、
大人が読んでも読み応え十分だと思います。
おかげで、現代の多くの子どもたちや若者がアンネの文章に触れられるのは素晴らしい。
1942年、13歳の誕生日にアンネは日記帳をプレゼントされます。
「見たとたん、特別な存在だとわかりました! 今後はわが友「キティー」と呼ぶことにしましょう。あなたになら、これまで誰にも打ち明けられなかったことを、何もかもお話しできそうです。どうか私のために、大きな支えとなぐさめになってくださいね。」
13歳の少女の不安、恐れ、怒り、愛がみごとな表現力でつづられています。
同年代のみならず、おとなにとっても刺激的です。
映画『フリーダム・ライターズ (字幕版)』の中で、登場人物の一人エバが、
「アンネの日記」を読みながら感情移入していく姿が印象的でした。
「アンネの日記」には、そんな力があるのだと思います。
ぜひ、一人でも多くの若者が手に取ってくれることを願います。