エッセイストの酒井順子さんが言っていました。
「やっぱり、そーか」と合点がいきました。
装丁が良いかどうかは、ワタシの本選びのポイントの一つです。
それにしても、本選びは楽しいものですが、
体力を奪われる、というのも事実です。
だから、こういう本はとても役に立ちます。
こういう本とは、酒井順子さんが著した『本棚には裏がある』です。
「週刊文春」連載の「読書日記」から39篇を抜粋したものです。
この本が魅力的なのは、堅苦しい書評みたいじゃなくて読書エッセイ的な味わいなとこ。
毎回、3冊の本を取り上げ、世相を絡めて興味深いお話に仕上げてくれます。
意外な本の組み合わせが、妙にピッタリだったりして感服します。
自分じゃ絶対読まないだろーな、てな本が入っていて新鮮です。
酒井さんは、自らこういう本を手に取るのか?と。
他人の本棚を覗くようでおもしろい。
酒井さん自身も、「まえがき」にこんなふうに書いていますー
「人がどのような本を読んでいるかは、その人の性格や趣味を如実に示します。ですから私は自分の書棚を見られるのも、また電車の中で何を読んでいるのかを知られるのも苦手なのですが」
わかるゎ〜、です。酒井さん、ありがとう。
そして、本を読む人の話はおもしろいな〜って感じます。
本を読まない人に比べて、読む人に魅力的な人が多いと感じるのは気のせい?
なんて考えていたら、こんな記述に出くわしました。
「考える時に本を読むのは抵抗が必要だからである。本を読む時、著者の言葉をたどるだけではなく、自分自身の考えに耽ることがある。ー
本を読んでいるうちに、いつのまにか自分で考え始めている。」
これは、『数えないで生きる』(岸見一郎=著) の一節です。
だから、なのですね。本好きの人と話すのは楽しいのです。