「歳はとりたくないね~」
こんな言い草をよく訊きますが、
年寄りが大事にされない社会は、だれにとっても良い社会とは言えませんよね。
年寄りが安心して暮らせる社会だったら、若者も歳をとることをそんなに嫌がらないはず。
今、この国はどうなのでしょうか?
あちこちの銀行で、ATMでの一日の引き出し限度額を年齢で制限しています。
詐欺とかが頻発しているので、年寄りを守るというのが口実です。
だけど、なんかしっくりこないんです。
これは、年齢による差別にならないのでしょうか?
こんなふうに思ったのは、和田秀樹さんの「80歳の壁 」という本を読んだから?
和田秀樹さんはお医者さんで著書もたくさんあります。
この本も歯に衣着せぬという感じで、率直でちょっと過激でおもしろいです。
和田さんも、この国は「年寄りに不寛容」と怒っています。
年寄りは「もっと自らの意見を主張してもいい」と。
「特別養護老人ホームの入所待ちが40万人もいる」事実に、
「『特養落ちた日本死ね』と、大声を上げていいのだと思います」と。
自動車運転免許の更新の際に年寄りだけに認知機能検査を課すのもどうか?と。
「そもそも24歳未満の人のほうが事故を起こす確率が高いのに、高齢者だけに『危険』というレッテルを貼るのは、やはりおかしいと思います。」
そのとお~りです!
「お年寄りを大切にしましょ~」なんて道徳を説いているわけではありません。
いつくになっても人として尊重される社会であってほしい、と思っているのです。
あっ、この本は文句ばっかり言っている本じゃありません。
歳をとるにあたっての有意義なアドバイスがいっぱい詰まっています。
若い人はなかなか読む気にならないでしょうが、
80歳近辺の身内を介護されてる方なんかにも参考になるかもです。