本屋で、図書館で、本を眺めるのが好きなんです。
時間があるときは、書棚と書棚の間を背表紙を眺めながらただただ歩きます。
向こうから手招きしてくれるような本もあるかと思うと、
「近寄るなよ!」と言わんばかりに、ワタシを拒むような本もあります。
そんな中で、目に入れば必ず手に取ってしまう本もあります。
岸見一郎さんの本も、そんな類いの一つです。
そして、ワタシにとってはハズレということがない。
本を読むときは付箋をしおり代わりにしています。
気になった箇所にはペタッと貼り付けて、
一通り読み終わった後に、付箋の箇所を再読します。
『数えないで生きる 』を読みました。
読み終わって見ると、おびただしい付箋の数に少々まいります。
「どれだけ岸見さんが好きなんだ?!」って、ひとり突っ込みです。
アドラーの色濃い岸見さんですが、
この本は、岸見さんのエッセイ的な感じもあります。
成功や幸福をめぐる考察って感じもします。
アドラーだけじゃなくて、加藤周一、神谷美枝子、西田幾多郎、三木清、森有正など、
先達の言葉が多数引用されているので、岸見さんの思考の跡が辿れてたのしい。
「人生において何が重要なのかを考え始めると、その後の人生は大きく変わらないわけにいかない。」
「人生の意味はあなたが自分自身に与えるものだ」(アドラー)
人生の意味・・・、それは何か?
「成功しなくても、幸福でありさえすれば他に何もいらない。」
「生きているだけで、自分に価値があることを知ること」
「過去も未来も手放し、『今ここ』を生きること」
この3つを考察の緒に、人生の意味を考えてみます。
あなたが、「生きる意味を問わないでは生きていけない」人だったら、
この本はいいかも、です。