『もっと早く言ってよ。50代の私から20代の私に伝えたいこと 』
この本は、「50代の私から20代の私に伝えたいこと」とサブタイトルにあるから、
50代の著者が20代の自分に言ってやりたいことが書いてあるのだと思います。
20代の頃は先のことがわからないから、夢がある反面で不安も大きいものですよね。
だから、50代になって気づいたことを、20代の自分に言ってやりたい気持ちはわかります。
そうすれば、もっと楽に生きられるだろうって思うのでしょう。
この本を読んでいる最中は、「自分だったら何を伝えたいのだろうか」とずっと考えていました。
「伝えたい」というよりも、「20代の自分が聞きたかったこと」って何ですかね。
自分が大人と言われるその歳になってみて感じたことは、
「年齢を重ねても、大して大人になってないな」ってことです。
子どもの頃の自分から見たら、当時の大人は本当に大人だったと思っていました。
世の中が今より単純だったから、大人の振りが簡単にできたのかもしれません。
マンガ「サザエさん」の波平さんは、私から見たら完全に大人でした。
でも、今はそういう時代じゃないですね。
価値観が多様化して、大人の型も典型的なものがあるわけじゃないですから。
こうなってくると、ひとくくりで大人というものが存在するのじゃなくて、
個人個人が試される時代になってきました。
著者の一田憲子さんのように、生活の場面において気の利いた言葉なんかワタシには言えません。
あえて言うなら、「大人は信じるな」かな。
厳密に言うと、信じられる大人と信じられない大人がいる。
だから、「しっかり見極めることが大事だよ」
ここまで生きてきて思うことは「ボーッとしていても歳はとる」
「そして、それなりにしていれば大人の振りはできる」
だから、まだ大人でないあなたたちは、それを見極めることが大事だ。
変な大人に出会って、まとわりつかれたら大損害。
本当に変な大人に出逢えたら、人生は最高に豊かになるかもしれない。
じゃあ、どうやって見極めればいいの?
「だいじょうぶ、いっしょうけんめいにいきていればかならずみきわめられるから」