作家の高橋源一郎さんのショートエッセイ、最高です!
現在も毎週放送されてるラジオ番組の冒頭約3分の語りです。
これが2年分まとめて本で読めるなんて!
この本はNHKのラジオ番組「飛ぶ教室」の冒頭エッセイを収めたものです。
『高橋源一郎の飛ぶ教室: はじまりのことば (岩波新書 新赤版 1948)』
金曜日の夜、このラジオ番組を聞くのが楽しみです。
いつもは自宅で、時には車の中で…
静かな語り口調に聴き入ってしまいます。
作家自身の肉声でエッセイを読み聞かせてもらえるなんて!
考えてみたら、これって最高の贅沢ですね。
同時代に生きてる者の特権ですね。
この3分間だけでも聴く価値があると思っていたものですから、
本を見つけたときは迷わず手にしました。
改めて読んでみても、やっぱりいいですよ。
ラジオを聴いている人なら、源ちゃんの声が聞こえてくるでしょう。
最近は、こんなラジオ番組は少なくなってしまったと感じます。
ラジオの向こうから語りかけてくる番組です。
本のはしがきでご自身がこんなふうに書いていますー
ぼくは作家だから、紙の上にことばをつづります。でも、そのことばも、ほんとうは「声」なんじゃないかと思います。いや、「声」であってほしい。ラジオから流れる「声」であってほしい。ラジオから流れる「声」のように、親しい人がすぐ近くでしゃべっているときの「声」のように。いつの間にか聞きいってしまう。そんな「声」のようなことばを書きたいとずっと思っています。だとするなら、この本もまた、「ラジオ」みたいなものかもしれません。