「絵本をお勉強には使いません」と以前に書きました。
絵本はそのものが作品で、読むだけで十分にその恩恵にあずかれると思うからです。
大人があれこれ問題を出したり質問をして子どもの理解を促すなんて必要ないと思うからです。
放っておけば子どもは何かを感じて考えます。
考えなくても、楽しめればそれだけで十分だと思うのです。
楽しさを知った子どもは、ますます本を読みどんどん自分の世界を豊かにしていきます。
だから、大人がちょっかいを出して邪魔をしてはダメなんです。
絵本が教科書に載っていたらどうなるのでしょうか?
まさに、絵本がお勉強に使われる典型です。
ワタシの大好きな絵本に、レオ=レオ二・作「スイミー」があります。
これが小学校の教科書に載っているって?
多くの人が「スイミー」をお勉強したわけですね。
子どもたちに聞きたいですね、「たのしかったですか?」って。
聞いた話なんですが、多くの学校の先生は「みんなで力を合わせることの重要性」を伝えたいみたい。
教科書会社の手引書なんかに書いてあるのでしょうか。
でも、作者の伝えたかったことはそうじゃないみたいですよ。
子どもたちに自由な発想を保証して、あれこれ考えさせるならまだいいのですが、
何かの意図をもって子どもたちを誘導するのに絵本を使ってほしくありません。
作者が「スイミー」で伝えたかったことは、「孤独を味わることで己を知ること」。
これは、絵本の全14場面中7場面がそのことに費やされていることでもわかります。
学校の先生にお願いしたい。
教科書に載ってるスイミーは本物の絵本とは違います。
教科書では縦書きだし絵も少ないですよね。
いわゆるダイジェスト版です。
学校で「スイミー」を題材に使うなら、せめて本物の絵本も紹介してください。
その際は、実物を子どもたちに見せてやってほしいですね。
実物↓
こちらのサイト↓を参考にしました、ご一読をおススメします。