ジェーン・スーさんの『おつかれ、今日の私。』を読みました。
この人は、モヤモヤって心の中で思っていたことを言葉にしてくれる人だわ。
そして、やさしいのですわ。
「おわりに」で、ジェーン・スーご本人もこんなふうに書いています。
「とにかく、やさしさを持って書こうと決めた。面白さなんてどうでもいい。今回は、仲の良い友達の背中をさするように書こう。」
うん、これがよく伝わってきますね。
「誰かにしあわせにしてほしかったら、相手のしあわせを真剣に願うしかない。だから、私は私のしあわせを真剣に願っている人のことしかしあわせにできない」
モヤモヤって心の中で思っていたことを言葉にしてくれた典型はこれかな。
「友人、親子、恋人、配偶者。関係が密になればなるほど、愛を持って関わる相手には、いつしか必ず不満が募る。どうしてこうしてくれないの、どうしてそういうことをするの、と。」
「この問題の解決策は、相手への期待を下げることしかない」
スーさんもこう思っていたそうです。
しかし、「期待値を下げすぎると、「じゃあ、なんでこの人と一緒にいるのだろう?」という気持ちが湧いてくる」
「「期待」の出力だけを下げるのはとても難しく、それ以外の、明確で疑いようのない積極的な愛情まで減少してしまうのだ」と。
じゃ、どうすりゃいいのさ? ということになりますよね。
結論だけ引用すると、「相手本位のしあわせを祈れるようになると、相手がしあわせになればなるほどこちらもしあわせになれる。」とういことです。
「そう考えると、親に嫌な思いをさせられた記憶がある人も、教師とソリが合わなかった人も、肩の荷が少し降りるかもしれない。あなたにいつも不満げだったり、条件をクリアしないと愛情を与えてくれなかったり、あなたにだけつらく当たってきたりしたのは、彼ら彼女らがあなたのしあわせを真剣に願ってくれなかったからだ。」
「あなたが健やかな自尊感情が持てないのだとしたら、それは周囲があなたのしあわせを真剣に願い損ねたからだ。」
そうだそうだ、こっちのせいじゃなくて向こうの問題なんだ。
おつかれ、今日の私!
こんなふうに自分にやさしくしてあげられそうな気がします。
ジェーン・スーさん、ありがとう!