その本は・・・立派そうに見えました。
そうです、立派な本に見えました。
新刊なのに、もう何十年も書棚に置かれていたように歴史を感じます。
多くの人が手にとって読んだことがその風格から見て取れます。
お笑い芸人で芥川賞作家と大人気の絵本作家の共著です。
その本の内容はこんな感じです。
ふたりの男が王様に呼ばれます。
王様の依頼は「世界中をまわって『めずらしい本』について知っている者を探し出し、その者から、その本についての話を聞いてきてくれ。そしてその本の話を、わしに教えてほしいのだ。」
そして、ふたりは旅に出て、一年後にたくさんの本の話を持ち帰り、
夜ごと王様に聞かせて差し上げるというものです。
この本、かなり売れていると評判の本のようです。
大人気絵本作家・ヨシタケシンスケさんと芥川作家・又吉直樹さんのコレボですからね。
この本の帯には「抱腹絶倒・感涙必至」とありますが、
そこまではちょっと・・・
コラボ企画としてはおもしろいと思うのですが、ふたりの作品の絡みがちょっと・・・。
旅に出た二人が別方向へ分かれてしまうんですね。
ワタシの希望としては一緒に探しに行ってほしかった。
せっかく2人のコラボなのに掛け算が利いてないのが残念です。
同じようなコラボ企画の本で、『みらいめがね』というのがありました。
この本は、ヨシタケシンスケさんと荻上チキさんのコラボでした。
こちらは作品の内容がぴったり合っていておもしろかったです。
「荻上チキさんの文 × ヨシタケシンスケさんの絵」が絶妙です。
『その本は』の話に戻りますが、(途中で他の本に浮気をしてゴメンナサイ)
その本は、2人の男が一晩ずつ交代で王様に、世界中から集めた本の話をするのですが、
ワタシは、第6夜と第7夜と第12夜が好きです。
第6夜と第12夜はヨシタケさんの担当で、第7夜が又吉さんでした。
そして、エピローグには意外な結末が待っていました。
こちらは、又吉さん?ヨシタケさん? どちらが書いたのでしょうか?
落ち・・・
これにはクスッと笑えた。
「おあとがよろしいようで」