アメリカから来たある物理学者が、「子どもをあなたのような科学者に育てるには、どうしたらよいですか?」と、訊かれて間髪入れずに答えたのがこれです。
「何もしないのがよい。すべての子どもは生まれながらの科学者なのに、周囲の大人が寄ってたかってダメにする」
鳥飼久美子さんの「子どもの英語にどう向き合うか 」という本にありました。
ノーベル賞受賞者を世界各国から招いたイベントで通訳をしたとき、実際に鳥飼さんが質問したそうです。
「子どもが生来持っている力を信じて自ら伸びていくのを見守ることは、親の忍耐力が試されることではあるのですが、これこそが子育てかもしれません。」(本より引用)
いやぁぁぁ、これだから子育て(教育)はむずかしい。
(じゃぁ、何もしないでいいんだよね)と思っても、何もしなかったら子育てにならない。
(子どもが生来持っている力を信じる)ことだって、相当むずかしい。信じ切れるだろうか?
(伸びていくのを見守る)のだって、簡単じゃないですよ。
子どもの英語教育どうしよう?って興味で読み始めた本だけど、
教育・子育ての本質を突きつけられた感じです。
そうなのですよね、一旦ここまで突っ込まないとダメなんだと思いました。
自分は英語がしゃべれないのがコンプレックスだから、子どもにはしゃべらせたいとか、
もっと早くから習っていたら今ごろ私だって英語ペラペラだったはず、せめて子どもには・・・
こんな親の自己実現の手段に子どもを使っちゃうケースってあります。
子どもにしたら堪ったものじゃないんですよね。
こういうことが、子どもをダメにするってことなんでしょうね。
子どもの英語教育ひとつをとっても親の覚悟が問われるってことなんですね。
で、この覚悟さえできれば、子育ては楽しいものです。
子育ては自分育てだって、誰かが言ってましたっけ?