金原ひとみの小説『ミーツ・ザ・ワールド 』を読みました。
なんか新鮮でさわやか?読んでいて愉しかったです。
何が新鮮かって?
彼女の作品なのにセックスシーンが一つも出てこないのです。
『蛇にピアス』以来、そんなに好きな世界ではないのに関心をもって読んでいました。
自分の世界にない世界感が感じられたから無理して読んでいるところもありましたね。
でも、今作品は読んでいてちょっとほのぼので共感できるところもたくさんありました。
金原ひとみ作品から毒気を抜いたらこんな感じになりました!
ワタシにとっては、そんな作品です。
これだったら、自信をもって人に薦められそうです。
主人公は27歳の腐女子の銀行員。
この年齢まで男の人と付き合ったことがない恋愛未経験者の由嘉里。
主な登場人物は、死にたいキャバ嬢のライと、女性言葉で話す40代のゲイバーのママ?
それに、ホストクラブでナンバーワンを自称するアサヒと、
読みにくい・暗い・人が死ぬ小説ばかり書いている29か30歳くらいの小説家ユキ。
ユキは幽霊みたいだったり少女みたいだったりする奇妙なおんな。
物語は人生2度めの合コン帰り、新宿歌舞伎町で泥酔している由嘉里が
ライに「大丈夫?」って声を掛けられるところから始まります。
ワタシには、主人公たちの関係性が絶妙で妙に暖かさを感じたりします。
これ、絶対映像化されますね、きっと。
主人公は誰がやるんだろう? オシンはきっとあの役者だな!?
想像するとおもしろいです。
刊行記念インタビューが読めます。
https://www.bungei.shueisha.co.jp/interview/meetstheworld/