読んで楽しい気分になるものではありません。
この本が悪いという意味ではありません。
書いてある内容に気が重くなり、滅入ってしまったのです。
その内容というのが、恐ろしい現実です。
政府などの権力者と財界のお金持ちたちのやりたい放題。
しかも、国民を守るどころか、食い物にしているとも言える現実。
知ったら知ったで、気が滅入る。
知らなかったら幸せかといえば、後々つけが回ってくるのは確実。
「おかしいな」と感じたら、黙っていないこと。
コレに尽きるんですよね。
自分のためにも、子どもたちのためにも。
これ、最低限の大人の責任だと思うんです。
最後は、そんな気持ちにさせてくれました。
書いてあるのは、マイナンバーカードやコロナワクチンにまつわること。
それに、「電気自動車は環境にやさしい!」のカラクリなどです。
マイナンバーカードに関しては「紙の保険証は廃止する」とまで言い出しました。
はじめはやさしく、白いウサギのマスコットに、着ぐるみ姿の大物芸能人が、
「つくらなくちゃ!もらわなくちゃ!」ってかわいく呼びかけていたのに・・・。
このキャンペーンに1兆8000億円もの税金が使われたのですよ。
マイナンバーカードが普及すれば便利になることもあるかもしれないけど、
情報漏洩の心配などを考えると、進んでつくろうとは思わない。
このあたりが、多くの国民が思っていたことではないでしょうか。
「2万円分プレゼント」なんて言われると、ついフラッといっちゃうかも。
でも、このやり方って政府がやることですかねぇ。
国民側につくる意味がそんなになくても、政府側にはやる意味が大ありのようです。
それが、マイナンバーがないと「行政ができないこと」の2つ―
「①全国民の金融資産(預金・有価証券・電子マネーなどすべて)を、リアルタイムで完全に把握すること ②国民の思想と行動を把握すること」(114ページ引用)
国民にとってよりも統治する国家の方に大きなメリットがあるってことです。
しかも、政府とお友だちの財界に莫大なお金が流れていることも書かれていました。
その額、なんと1兆円の市場規模があるそうです。
私たちがボーッとしていると、国民を食い物にやりたい放題がまかり通ってしまう。
無力感という最大の敵に負けないで、がんばっている姿を子どもたちに見せたいですね。
この本の冒頭に、ジョージ・オーウェルの小説『1984 』の一節が書いてあります。
「考えろ、考えろ、たとえ一秒の何分の一ぐらいの時間しか残されてないとしても。考えることだけが唯一の希望だった」