「私は子どもをバカになんかしません!」と、大人は言うでしょう。
でも、バカにしている意識はないけど結果的にバカにしているんじゃない?ってことはよくあることです。
もうちょっと穏やかな言い方をすると、「子どもを尊重していない大人」はいっぱいいます。
ちょっと気を抜くと、自分もそういう大人になってしまう可能性大です。
それほど、子どもを尊重することって難しいことだと思います。
「あなたのためよ!」とあれこれ手を出すのも、「がんばれガンバレ」って追い詰めちゃったり、オットセイに芸を仕込むみたいにこれでもかと教え込んだりするのも・・・
これみんな、子どもを尊重しているとはいえない行為かも。
親の自己満足だったりするのかもしれません。
絵本作家の五味太郎さんの本を読んでいたらそんなことを思いました。
この本に書いてあることは一言でいうと「子どもを尊重しよう」ということだと感じます。
でも、これは本気でそうしようと思ったらすごく難しいことです。
五味太郎さんが最後の方で語っています――
『要は、子どもが充実して生きてゆけるために、大人の存在がどの程度役に立つか、あるいは一歩下がって、大人の存在の害がどの程度少なくてすむかということです。』
この本を読んでカチン!と来てしまう大人もいるでしょうね。
「なんでも文句を言う子になってほしくないから、子どもにはこの本を読ませない」という大人がいるとかいないとか。
あぁ、子どもを尊重するってことは、なんと難しいことか。