権利を主張する子どもを嫌う大人は結構たくさんいるようです。
「権利を主張するなら義務を果たしてからにしろ!」と言った大人もいました。
こんなことを大人に言われたら子どもは黙ってしまいます。
でもちょっと待ってください。もっともらしいことを言って子どもを委縮させてはいけませんよ。
そもそも、「権利を主張するなら義務を果たしてからにしろ」というのは道理が通っているのでしょうか。
権利と義務はセットではありませんし、ましてや義務が権利より優先されるものでもありません。
権利と義務は別物です。
自分の権利は他の人の権利とぶつかるのです。
たとえば、人を殺す権利があると主張する人がいても、この権利は他の人の生きる権利を侵害するから認めるわけにはいきません。
「権利ばかりを主張すると社会がメチャクチャになる」という心配は杞憂です。
こういうことをこそ子どもに教えるべきであって、道理が通らないことを言って子どもを黙らせてはいけません。
それにしても、子どもに権利を教えることに二の足を踏む大人が多いのはどうしてなのでしょう。