「こどもは勉強が仕事なんだから、しっかりやりなさい」
こんなふうに大人から言われたことがある人がいるかもしれませんが、これってすごく違和感があります。
なぜって、働くことは義務であり、学ぶことは権利だからです。
これは日本国憲法にも書いてあります。
だから、「勉強」=「仕事」にはならないでしょ!
「大人は仕事して金がもらえるのに、ぼくたちは勉強しても何ももらえない」
こんなふうになげいていた若者に言ってやりました――
「学生には生活を保障するから仕事なんかしないで勉強していていいよ、という特権が与えられているんだよ」と。
そうです、学生は身分なのです。
大人は仕事を離れたらただの人ですが、学生は寝ても覚めても学生なのです。
学生は寝ている時以外は常に勉強していることが期待されているわけです。
それが嫌ならさっさと働け!ということです。
しかし、これは昔の話で今時の若者にはこんなことは言えません。
勉強することは楽しいことだったはずなのに、勉強が楽しいと思う若者が少なくなったなと感じるからです。
「大人は有給休暇があっていいな、ぼくも学校休みたい」という子どもの声を聞いて胸が痛くなりました。
ここまでに追い詰められてしまったか。
くり返しますが、本来、学ぶことは楽しいはずなのです。
でも、今はそれを子どもに実感させられない。
何と悲しい現実。こんなふうにしてしまったのは大人の責任です。
学校に行くことに困難を感じる生徒がこんなにたくさんいる現実に責任を感じます。