ネットで教育評論家の尾木直樹さんと脳科学者の茂木健一郎さんの対談を読みました。
NEWSポストセブンの記事です。
「塾や予備校はいらない。ゼロでいい」とは、茂木健一郎さんの発言です。
大学と学生をマッチングさせるという大事な機能を邪魔しているのが、塾や予備校をはじめとする受験産業だ、という流れの中での発言です。
そこでふと思ったのが、塾って何だろう?ってことです。
塾といえばそろばん塾、という時代がありました。
50代以上の人は、懐かしく思い出されるかもしれません。
習い事といったら、そろばんだったり書道だったりした時代があったのです。
今考えると、なんとも牧歌的です。
とはいえ、受験生ブルースなんて歌が流行ったくらいですから、この頃(1960年代後半)から受験地獄はあったわけです。
それでも、学習塾は今ほど一般的ではなかったですよね。
あったとしても学校の補助としての役割が一般的で、大学受験を見すえての塾とはほど遠い存在でした。
大学進学を見据えての塾や予備校が当たり前になっている現在の状況は異常です。
当たり前すぎて異常と思えないほどの異常さです。
世界を見渡してみれば、塾がある国なんてほとんどないことに気づきます。
塾に当たる英語もありません。
cram school って言うんだよ、と教えてもらったことがありますが。
無理やり英語にすれば cram school ってことになるのでしょうが、
これって、相手が英語圏の人でも通じません。ピンと来ないようです。
だって、日本の塾に当たるものが存在しないからです。
「詰め込み学校」って何?ってなりますよね。
大学入学を見据えて、小学校低学年から塾に通うなんて事態が普通のはずがありません。
これが当たり前になっている現状は、子どもにとって望ましいことなのか。
言っても考えてもムダかもしれませんが、このまま放っておくこともできません。