「中学受験のために小学2年生くらいから塾に行って問題をやるのは正気の沙汰じゃない。幼児虐待」
脳科学者の茂木健一郎氏が東スポWebの記事で語った言葉です。
出典はこちら↓
中高一貫校が増えたので、地方でも中学受験が増えました。
大都市圏ではずっと前から、中学受験は親や子どもの頭を悩ませています。
そもそも中高一貫校ができたのはどうしてなのでしょうか?
ワタシが記憶している限りですが、その当時さかんに言われたことは「子どもの成長を受験が邪魔をする」というものでした。
多感なこの時期を高校受験で分断させずに一貫して教育することのメリットが語られました。
確かに、それも一理あるとは思うのですが、そのおかげで受験が低年齢化しました。
そして、今では中学受験は、一部の人たちの特殊なケースではなくなりつつあります。
受験の弊害はたくさんありますが、ワタシが気になるのは、子どもが自分を他人(友達)と比べるということです。
しかも、その基準は点数です。
受験することによって、自分がどの程度の(点数の)人間なのかを突きつけられます。
こういうことを意識させるのは、中学生でも早いと思います。
ましてや、中学受験のために小学生のうちからこんなことを意識させたくありません。
このことは歪んだ自己認識をつくるし、健全な人間関係を築くことも阻害します。
茂木氏が「幼児虐待」という言葉まで使って批判するのは、わかります。
ただ、そうせざるを得ない親御さんたちの気持ちもわかります。
これは、もはや個人でどうこうできる問題ではありません。
個人にできることは、できるだけ自分の子どもに与える悪い影響を最小限にくい止めることくらいです。
日本は諸外国に比べて受験のプレッシャーが大きい国だと思います。
韓国やインドもかなりのプレッシャーが若者にのしかかっているようですが、
日本の若者もそうとう厳しい環境の中で生きていると思います。
こういう環境を放っておかないで、なんとかするのも大人の責任ですね。