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いつか、ここではないどこかへ

いつか、ここではないどこかへ

 

中学生くらいのときかなぁ、ワタシもこんなふうに思っていました。

 

角野栄子さんの『イコ トラベリング 1948-』を読んで、思い出しました。

 

この本は角野さんの自叙伝的物語と帯に書いてありました。

 

主人公のイコは、栄子(エイコ)=イコってことなのかしら。

 

戦争の傷跡が残る1948年から物語が始まります。

 

イコ、中学2年生、13歳です。

 

英語の授業で、現在進行形に出会って

 

「イコの足元から頭の天辺(てっぺん)まで、びーんと鋭い音が貫いた」んですね。

 

「この言葉って素敵じゃないの! こういうふうに生きて行けたら…」

 

この本を読んでいて、時代背景は違うけど、自分の中学~大学時代を思い出しました。

 

自分も、いろんな人に出会って落ち込んだり勇気づけられたりだったなぁ、って。

 

今思うと、あの頃は生きてることが冒険だったような気がします。

 

そして、いつかここではないどこかへ…って思っていたような。

 

角野さんと言えば『魔女の宅急便』が代表作ですが、

 

角野さん自身の原点を垣間見た思いで、親しみが倍増しました。

 

アメリカに行った中学の同級生からの手紙は、まるでワタシ自身がもらったようにワクワクして読みました。

 

「こっちの人たちは、言いたいことははっきりと言うし、私の言うこともきちんと聞いてくれるし・・・。」

 

「学生はよくしゃべるの。教室でもすごい勢いで、自分の考えを言ったりするのよ。」

 

「わたしにも『どう思う?』って聞いてくる。」

 

「とっても親切で、わたしがもぞもぞ言ってることを一所懸命聞き取ろうとしてくれるの。」

 

「なんとか分かるまで説明してくれるのよ。」

 

「話す事って大事ね。通じないと思っても、まず話してみること、これは私のアメリカでの体験、第一号よ。 戦争する前、大人たちがもっと話し合えば、よかったのに・・・そう思ってしまう。こんなに話し掛けるのが好きなアメリカ人だもの。辛抱強く話せばわかり合えたかもしれない。」

 

なんかいいなぁって思いました。

 

若者がいろんなことを経験しながら、何かを学び取っていくことってすばらしい。

 

これって希望ですよね。

 

この小説を読んだ後は、なんか、すがすがしい気持ちになりました。

 

 

 

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