この国の総理大臣が同性婚の法制化について
「家族観や価値観やそして社会が変わってしまう・・・課題であります」
こんなふうに発言して話題になっています。
その後の国会での首相の答弁も言い訳がましくて聞くに堪えません。
同性婚を認めたら社会が変わってしまって、その結果
多くの人がこの国を捨てて外国に行ってしまうことを心配しているのでしょうか?
首相のこんな発言を聞いて「ダメだこりゃ」と思ったのはワタシだけでないでしょう。
同性婚が法制化されたことを嘆いて日本を捨てる人なんてそんなにいないと思いますよ。
それよりも、同性婚も認められない日本を嘆いて、日本を出ていってしまう人の方が多いかも。
そっちの方を心配した方が良さそうです。
海外在留邦人のうち、永住者はここ20年間ずっと増加し続けているってご存知でしょうか。(他国への永住者が日本を捨てたというわけではないと思いますが)
岸田総理には他のことを心配した方がいいんじゃないかと思うのです。
こんな話があります。
日本には「男性プレミアム賃金」の慣行が根強い企業が多いということです。
「男性プレミアム賃金」慣行とは、同水準の能力を持つ従業員ならば、男性の方に高い賃金を支払う慣行です。(経済学者の川口章氏による)
「男性プレミアム賃金の慣行が根強い企業では、女性は能力に比して相対的に低い賃金しか支払われないため、より正当に評価してくれる企業へと転職する傾向が高まる。
他方、男性は他の企業に転職した場合現状よりも賃金が低下するため、現在の職場にしがみつく傾向が強まる。
結果的に、相対的に能力の高い女性が退職する一方、相対的に能力の低い男性が多数派を占める状況が常態化していく」
(引用は 多様な社会はなぜ難しいか 日本の「ダイバーシティ進化論」 より)
能力があって進取の精神のある従業員は外に出ていって、
残ったのはリスクをとりたがらない無難な従業員ばっかりという結果になってしまう?
なるほど、こんな企業って日本に結構たくさんありそうです。
企業だけじゃないですよね、日本という国もこっちの方を心配した方がよいのでは?