秋葉原事件の死刑囚の刑が執行されたというニュースが流れました。
この機会に事件を振り返る記事が新聞に見られます。
安倍元首相の事件と同じ匂いがするとの指摘もあります。
そんな中で、気になったのが死刑制度のことです。
朝日新聞に「死刑執行続ける国 世界では少数派に」という囲み記事がありました。
記事によると、
「2020年末の時点で世界の108ヵ国が死刑を廃止している」
「制度があっても執行をやめている国を含めると、計144ヵ国に上る」とあります。
私たちは死刑制度のある国に生きています。
だから、国民の中に意見はいろいろあっても、
死刑を廃止すべきだとの声は多くはありません。
世界とのズレを感じますが、
死刑がある国に生まれて育ってくれば、余程のことがなければ、
死刑を否定する考えにはならないような気もします。
ほとんどの人にとっては「他人事」なのでしょうから。
『休暇 』という映画を見たことがあります。
とても衝撃的でした。ずっしりと心に来ました。
あまりにも重すぎて、また見たいとは思いません。
でも、この映画を見ることは、死刑のある国に生きる者の義務だと思いました。
死刑は裁判官が決め、法務大臣が執行のゴーサインを出します。
そして、死刑執行人がボタンを押すそうです。
ボタンは3つある、と聞いたことがあります。
ボタンを押すのは3人。
3つあるボタンの2つはダミーだということです。
ボタンを押す執行人の心の負担を軽減するのが目的なのでしょう。
映画の主人公は、執行された後の死刑囚の身体を抑える「支え役」の仕事を引き受け、
その代わりに1週間の特別休暇をもらうというもの、新婚旅行のための。
死刑のある国に生きるということは、この役を引き受けるということ。
ワタシにできるのだろうか。