心配事を吸わせる紙
ヨシタケシンスケさんの本『思わず考えちゃう』に出てきました。
あぶらとり紙みたいに、
「おでこにピトッとすると、心配事を吸い取ってくれる」という代物です。
お風呂に入るとスッキリするのと同じ。
心配事や不安なんかは、身体の外側に付きやすいって発想です。
お風呂に入るとスッキリするのは肉体的な汚れだけじゃなくて、
こういう落ち込む気持なんかも洗い流してくれるからじゃないかって。
小学校のときの同級生に同じ発想で作文を書いて全国表彰されたヤツがいました。
心配事を吸わせる紙じゃないですよ。
お風呂に入るとスッキリするってことを、素敵な作文に仕上げたんです。
心配事も石鹸の泡といっしょに流れていくっていう感じです。
「やられたぁ~」って思いました。
ボーっと生きてた平凡な自分には思いもつかない文章でした。
生まれて初めて感動というのを覚えたのはこれだったんじゃないかと思うくらいです。
自分と同じ小学生が、「こんなことを考えていたのか!」って。
あの時の印象は強烈に覚えていますよ。
その友達がすごくでっかく思えて、自分のちっぽけさに愕然としました。
いま、ヨシタケシンスケさんの本を読んでいて、
彼の発想にほっこりさせられています。