景色の良い公園で少年がスケッチブックに何やら描いていました。
その横にはお母さんらしき女の人が座っていて、ときどき話しかけています。
見るとはなしに見ていると、おかあさんの手には〇〇写生大会と書かれたチラシが。
それを見て、自分の子ども時代を思い出しました。
ワタシも絵を描くことが好きで、スケッチブックを持ってあちこち出かけて、
気に入った風景を、描いていたことがあったなぁと懐かしく思い出しました。
そんなワタシが、夏休みか何かの宿題だったのでしょうか定かではないのですが、
「これを描いてみたい!」って思える光景をみつけました。
近所の公園の大きなヒマラヤ杉です。
ちょうど木の向こうに太陽が透けて見えて、その光景が気に入ったのです。
数日かけて描き上げたと記憶しています。
学校に持って行ったら、先生に言われました。
「太陽は描かないの。太陽は時間とともに位置が変わって、ずっと同じ場所にないからね。」
気弱な子どもだったワタシは、先生に言われたら素直に従うしかありません。
せっかく描いた太陽と、葉っぱを通して差し込む光の筋を絵具で塗りつぶしました。
その絵はとたんに詰まらない絵になってしまいました。
それが子どものワタシにも、よくわかりました。
太陽を描くことがタブーだなんて!
どうして、あの先生はそんなことを言ったのだろうか?
大人の無用意な発言は子どもの才能の芽を摘みますね。
大人になったワタシが肝に銘じていることは、「子どもに余計なことは言わない」です。