鋳型にはめるか?引き出すか?
これって、子育てや教育の話です。
古くて新しい話ですよね。
教育という意味の英語 education の語源は「引き出す」だと聞いたことがあります。
日本でも、そのあたりのことが意識されてきましたけど、
一方の鋳型にはめるという考えも根強く残っているような感じがします。
前回お伝えした「おまわりさんにお辞儀させられてる小学生」なんて、正にそれです。
お伝えした動画を見るとわかりますが、
おまわりさんと横断歩道を渡る小学生が、渡り終えると振り返って深々とお辞儀をしています。
感謝の意を伝えるのなら、渡りながら頭を軽く下げるなり、ニコッと会釈をするので十分でしょ。
何もここまで仰々しく頭を下げる必要はないでしょう。
でもね、やり出すと徹底的に教え込んでしまう傾向があります。
教育現場を見ていると、それがよくわかります。
困るのは、それこそが教育だと思っている人が教育者の中にもたくさんいることです。
感謝の意を素直に伝えられるようになることは間違いなく良いことです。
でも、やり方が問題で、
強権的に教え込もうとしたら、やられる方は歪んでしまう危険もあります。
あくまでも、自発的にできるようにすることが大事だと思うのです。
飲食店でも接客のマニュアルを無くしたらお客が増えた、なんて話もあります。
見かけも大事だけれど、人間の中身はそれ以上に大事なような気がするのです。
見かけを立派に魅せるために、中身を傷つけるのは絶対にやってはいけない。
これだけは、はっきり言えることです、よね。