私たちの国の中学生は総じて、子どもっぽいと思います。
日本だけで見ているとわからないのですが、他の国の同年齢の若者を見るとそう感じます。
それは、大人が彼ら彼女らを子ども扱いしすぎているからじゃないかと思うのです。
『オードリー・タン 自由への手紙』に書いてあったことを紹介します。
タンさんは14歳で中学校を自主退学しているのですが、その前に3つの幼稚園と6つの小学校を経験しています。
そして、その中でも特に印象に残っているというのが、ドイツの小さな町で過ごした1年だそうです。
「当時の私は11歳くらいでしたが、1級下の学年に入ったため、同級生はみんな年下でした。それなのに男の子も女の子も、台湾の同年代の子どもたちよりも大人びていて、15~16歳くらいに見えました。」
タンさんも「どうしてなんだろう?」と、思っていたようです。
そして気づいたことは――「ドイツの子どもたちは自分たちでスケジュールを決め、自分たちでクラスを選び、自分の主張を的確に伝えることができます。」
「大人が子どもに対して、大人のように振る舞うことを期待していると、子どもは期待に沿うべく育ちます。」
これなんだ!と、ワタシも思います。
かつて、子どもは「小さな大人」と考えられていた時代がありました。
人間には子ども期があり、その後もいくつかの発達段階を経て大人になって行く、という考えがその後になって確立していきます。
日本の子育てを見ていると、どうも、小さいときに子ども時代を満喫させずに、成長してくると今度は子ども扱いしすぎるように感じるのです。
要は、発達段階に見合った教育ができていないという感じです。
幼稚園や保育園のときに、小学校の勉強を先取りする必要はないです。
反対に、中学生くらいになったら、もっと自分の考えをもてるような活動をすべきです。
日本の中だけを見ていると、気づかないことがいっぱいありますね。