この本『つながり続ける こども食堂 (単行本)』を読んでいたら、ワタシも「こども食堂をやってみた~い」と思うようになってきました。
「これからの時代にこんな場所が必要だ」と思ったのと、何よりも「楽しそう」と感じたからです。
「こども食堂」って最近耳にするようになりましたよね。
でも、本当のところを理解している人は多くないでしょう。
食事に困る貧困家庭の子どもが、わずかな代金で食事を提供してもらえるところ、というような認識の人も多いと思います。
この本では、湯浅誠さんが全国にあるこども食堂を訪れて実態を取材しレポートしています。
こども食堂は2020年12月時点で、全国に少なくとも4960箇所あるそうです。
1年で1200箇所増え、4年間で16倍です。
これらはすべて、純粋な民間発の取り組みです。
この増え方を見ると、時代が求めているものがここにあるとしか思えません。
「本当に『みんな』をつつみこめる居場所つくり」になっているでしょう。
こども食堂はだれが行ってもオーケーです。
子どもだけでなく、その親はもちろん、高齢者も集います。
そして、そこではただの「サービス受給者」に留まることなく、誰もが「運営者」です。
人を縦にも横にも割らないで、みんなで食べてみんなで関わる。
「よい加減」の距離感を保つ「現代の大家族」、それがこども食堂なんですね。
あるこども食堂に、高校の放送部の3年生が取材に来たそうです。その高校生は――
「取材が終わった後も、通ってくるようになった。学校では『資格を取って、就職』ということばかり言われるので、ここのように『ほんわかした場所』に来ると、『こういう場所っていいよねー』という感じになるそうだ。」
ワタシもこういう場に身を置きたいと痛切に思いました。