子どもを前にすると、背筋がシャンと伸びます。
若者に向かい合うと、誠実にあらねばと自分自身に言い聞かせます。
そして、胸に刻むのは――「戦争は絶対にしません」という誓いです。
なに大仰なことを言っているんだ?と自分でも思います。
でも、けっこうマジなんです。
『茶色の朝』という本をご存知ですか?
この本の説明は難しいです。読んで感じてもらうのが一番だと思います。
ワタシは一年に何回か、この本を手にとるようにしています。
子どもや若者に接する際に、いちばん根底にある想いは「戦争は絶対にしません」です。
この言葉はワタシにとって不思議な言葉で、この言葉を思った瞬間に、自分は今何をするべきか考え始めるのです。
「戦争しません。」だから「戦争につながることには反対します。」
じゃぁ、「戦争につながることって何?」
小さな暴力も、差別も、いじめも、誰かを排除することも・・・
生活のあらゆるものが、「だいじょうぶか?」と点検の対象になります。
小さなことでも必要ならば、声を上げなければなりません。
そのときは今なのか、いつも自分が試されます。
1月5日の天声人語(朝日新聞のコラム)にあった、作家の野上弥生子さんの一文が心にズシンと来ました。
「・・・コレラとペストが一緒に流行つてもよろしうございます。どうか戦争だけはございませんやうに」
コロナが流行してほしくはありませんが、見失ってはいけないものがある。
どんなときにも、思考停止には陥らない。考えつづけること。
基本を思い起こさせてくれる本なのです。
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