ある人のメルマガを読みました。そこにはこんなことが書かれていました。
「大人は『子どもの目』にさらされなければなりません。子どもという存在があるから、この社会はまだ立て直しの希望がもてる」
どうしてだと思いますか? 子どもはちゃんと見てるからです。そして忖度しないからです。
子どもの存在を尊重しない社会には希望がありません。
子どもは未来の働き手だからではありません。今、子どもが存在することが大事なのです。
子どもが見てるからちゃんとしなくてはならないと、背筋が伸びるのです。
前回ご紹介した『ゆっくりおやすみ、樹の下で』には、それがあるんです。
この本は著者が初めて書いた児童文学です。
だからと言って子ども向けというわけではありません。
語り手の「わたし」がこんなことを言っています――
「もし、この話を聞いているおとながいるとしたら、大人のみなさん、ぜひ、わかってください。子どもというものは、ときには、大人にもないような深い知恵を持っていたり、おとなとはちがった種類の勇気を持つこともできます。だから、ほんとうにお願いします。子どもを可愛がるだけではなく、同じ人間として、大切に扱い、そして尊重してください。」
また、別の箇所にはこんなことが書いてあります。
「そうです、一緒にいるだけで、子どもに『自分はいい子なんだ』と思わせてくれるおとなが、いちばんなんじゃないでしょうか。」
こんな大人に、ワタシもなりたいと思います。