『伝え方の作法 どんな相手からも一目置かれる63の心得 (SB新書)』を読みました。池上彰さんと佐藤優さんの対談です。この2人の対談だったらおもしろくないはずがありません。
話の内容もとっても具体的で明け透けです。気どっているところがないからスッと入ってくるし、すぐに使えそうなことばかりで参考になります。
たとえば名刺交換も会話のきっかけの宝庫だから、名前確認で終わらせないためにどんな突っ込みを入れればよいかとか、
初対面のあいさつでは、みんなが笑える鉄板自虐ネタを持っていると良いというお話まで、実に具体的なお話がいっぱい出てきます。
ちなみに、池上さんの鉄板自虐ネタはキャスターになったばかりの頃の失敗談です。
マイクの音声システムがダウンしてしまったときに、「ただいま私の音声がみなさんに届いていません、しばらくお待ちください」と落ち着き払って繰り返していたこと。
テレビを見ている人には何も聞こえないので、画面の中の池上さんはただ口をパクパクしているだけ、という落ち。
佐藤さんのそれは「塀の中にいたときのはなし」で、これさえあれば誰も傷つけないで良い雰囲気をつくれるそうです。
こんな感じで、いろんな場面でお二人が注意していることや工夫していることのオンパレードです。
しかも、お二人の知識が半端じゃないから、話が深まっていくので興味が尽きません。
簡単に読めて日常生活や仕事場面で意識していると良いと思えることがたくさんあるので、一度は目を通しておいても損はないかなって感じの本です。