漢字が読めるようにするには、どうしたらいいのでしょうかねぇ。当の小学生なんかどうしたらいいか、自分ではわからないでしょうね。
大人がしっかりアドバイスしたいけど、どんなアドバイスをしてあげたらいいですかね。
「一生懸命勉強しろ!」 「ひたすら書き写せ!」 なんて乱暴なこと言っちゃ、子どもや生徒がかわいそうです。
親や先生が頑張らなくっちゃいけないのはココでしょ。どうやったら漢字が読めるようになるのか、をしっかりアドバイスしてあげること。
さて、あなただったらどんなアドバイスをしますか。
ワタシは思うのです、漢字の読み書きをする前に語彙を増やしておくことが大事だと。
たとえば、「蔑ろにする」――― これ、何と読むでしょうか?
ここから、始めたら子どもがかわいそうですよね。
知っている人は知っているし、知らない人は見当もつかない。わからなかったら、「自分は勉強ができない」 って自信喪失するだけです。
「蔑ろにする」を読むためには前段階が必要です。漢字を勉強する前に、このフレーズを使っていることが大事です。
たとえば、「おやをないがしろにするんじゃないっ!」
なんて具合に、日常会話の中でパパが子どもに言っていれば、子どもの耳には音が残っているわけです。
しかも、日常生活の場面つきだから意味も大体わかっているはず。パパはきっと「親をバカにするなよっ!」 って感じで発している言葉な訳です。
こういう下地があれば、「蔑ろにする」って漢字を知らなくても、「親を蔑ろにする」 というように「親を」 が加わると推測できる。
自分で正答に至らなくても、「おやをないがしろにする」だよ、と種明かしされれば一発で頭の中でヒットするでしょう。
日常生活の中で語彙を増やしておくことがどんなに大事なことか。勉強って勉強らしくないところから始まっているのですよね。