「人はどうやって大人になっていくのだろう」 なんて考えることは、あまりありませんよね。でも、つくづく思うんです。人間が大人になるのは難しいなぁって。
普段はこんなことは考えないと思います。みんな、意識しないで大人になっちゃったので、改めて考える大人はいないと思います。
でもね、若者と接していると考えちゃうんです。「人間が大人になるってことは難しいんだなぁ」って。
人間がオトナになるのは、動物がオトナになるのと比べると格段に難しいです。動物は生殖機能が十分に発達すれば、一人前のオトナと言えるでしょう。
しかし、人間はそういうわけにはいきませんよね。人間社会は複雑ですからね。それだけオトナになるってこともタイヘンなんです。
だから、人間がオトナになるためには見本が必要だと思います。ロールモデルのようなものでしょうか。「こんな大人になりたい」って思える存在ですね。
でも、これが難しいんです。若者はモデルにすべき存在に出会えないからです。そもそも大人との接触が少なすぎます。
10代の若者に、「大人と言われて思い浮かぶ人は誰ですか?」って質問をしたことがあります。どんな人が挙がってくるか想像してみてください。
(・・・シンキングタイム・・・)
答えは、「親!、先生!」 この2つはほぼ即答です。この後はかなり間があります。「うむ~」と考えて考えて出てきたのが、「・・・バイト先の店長!」でした。
これ、どこで質問してもほぼ同じです。ビックリなのは若者と関わるオトナが少なすぎるってことです。これじゃぁ、「なりたい大人像」を描くのも困難ですよね。